「トンボ」って何?

上の図にあるような印刷するデザインの四隅とそれぞれの辺の中央に付けられたマークを「トンボ(トリムマーク)」といいます。中央の十字のトンボをセンタートンボ、四隅のトンボをコーナートンボと呼びます。センタートンボの十字型が昆虫のトンボを連想させることから「トンボ」と名付けられたと言われています。

トンボの役割の一つに、印刷時の「見当合わせ」があります。カラー印刷はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4つのインキを重ね合わせることで多彩な色を表現します。この各色版の印刷位置を調整する作業が見当合わせです。トンボは一見、黒色に見えますが、実は4つの色が重なってできています。CMYKの各版を重ねたとき、4色の線がぴったり重なっているかを目視およびルーペなどを使用して確認します。そうすることで、正確に色が表現された美しい印刷物に仕上がるのです。

さらにもう一つ、トンボには印刷物を仕上げる際の断裁位置を示す役割があります。コーナートンボの内側の線を「内トンボ」といい、この位置で断裁すれば指定のサイズに仕上げることができます。そしてその外側にある「外トンボ」は、フチなしのデザインを印刷する場合の塗り足し領域を示します。「塗り足し」とは、仕上がり線より3mm外側に余分に絵柄を足すことで、断裁の際に発生するわずかなズレによって用紙の地色が出てしまうのを防ぐために必要不可欠です。

このように「トンボ」は私たち印刷会社にとって、お客様のイメージ通りに製品を完成させるために、とても大切なものなんです。

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