紙の種類と選び方|コート紙・マット紙・上質紙の違いを印刷会社が解説

「冊子を作りたいけど、どの紙を選べばいいんだろう?」
印刷会社へ初めて相談されるお客様から、よくいただく質問です。
デザインや写真にこだわっていても、実は紙によって印象は大きく変わります。
同じデザインでも、
「高級感がある」
「やわらかい雰囲気」
「読みやすい」
といった印象は、紙選びで変わることも少なくありません。
今回は印刷会社でよく使用する「コート紙」「マット紙」「上質紙」の特徴と、
どんな印刷物に向いているのかをわかりやすくご紹介します!
まず知っておきたい!紙は大きく2種類
印刷用紙は大きく分けると、
・塗工紙(とこうし)
・非塗工紙
の2種類があります。
少し難しい言葉ですが、簡単にいうと表面にコーティングがあるかないかの違いです。
コーティングがある紙は写真や色がきれいに見えやすく、コーティングがない紙は自然な風合いや書きやすさが特徴です。
| 種類 | 説明 | 代表例 |
|---|---|---|
| 塗工紙 | 表面に白色顔料などを塗布した紙。インクの発色が良い。 | コート紙・マット紙 |
| 非塗工紙 | 塗工なし。質感が自然でインクが馴染みやすい。 | 上質紙・中質紙 |
1.コート紙(光沢紙)
写真や色を鮮やかに見せたいなら
チラシや商品カタログで最もよく使われる紙です。
表面がツルツルしていて光沢があり、写真やイラストが鮮やかに再現できます。
スーパーのチラシや家電量販店の広告などを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。
こんな方におすすめ
- 写真をきれいに見せたい
- 色鮮やかなデザインにしたい
- イベントやセールの告知をしたい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表面感 | 光沢あり・ツルツル |
| インクの発色 | ◎ 非常に良い(色が鮮やか) |
| 写真の再現性 | ◎ 優れている |
| 手書き適性 | △ 書きにくい(インクが滲む) |
| 印象 | 高級感・華やか・新鮮 |
向いてる用途は…
商品カタログ・フライヤー
飲食店メニュー
写真集・グラビア印刷
セール告知チラシ など
2.マット紙(マットコート紙)
読みやすさと上品さを両立したいなら
会社案内や学校案内などのパンフレットで人気の紙です。
光沢を抑えているため反射しにくく、落ち着いた印象になります。
特に文字が多い冊子では、
「読みやすい」
「信頼感がある」という理由から選ばれることが多いです。
当社でも会社案内やパンフレットでは、マット紙をご提案するケースがよくあります。
こんな方におすすめ
- 会社案内、学校案内パンフレットを作りたい
- 落ち着いた印象にしたい
- 長く読んでもらいたい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表面感 | 光沢なし・しっとりとした質感 |
| インクの発色 | ○ 良い(コートより若干落ち着いた色調) |
| 写真の再現性 | ○ 良い |
| 手書き適性 | ○ 書きやすい |
| 印象 | 上品・落ち着き・信頼感 |
向いている用途は…
会社案内・パンフレット
学校・官公庁の広報誌
医療・福祉系の冊子
高級感を演出したいカタログ など
3.上質紙
温かみや書きやすさを重視するなら
コピー用紙に近い質感の紙です。
表面にコーティングがないため、鉛筆やボールペンで書き込みしやすいのが特徴です。
アンケート用紙や申込書、書籍の本文などによく使用されています。
紙本来の風合いが感じられるので、ナチュラルな雰囲気を演出したいときにもおすすめです。
こんな方におすすめ
- 記入欄がある
- 手書きを想定している
- 自然で親しみやすい印象にしたい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表面感 | マットで少しざらっとした質感 |
| インクの発色 | △ コート・マットより落ち着いた発色 |
| 写真の再現性 | △ 細かいグラデーションは苦手 |
| 手書き適性 | ◎ 書きやすい |
| 印象 | 自然・温かみ・誠実・手づくり感 |
向いている用途は…
書籍・小説の本文用紙
アンケート用紙・申込書
名刺・封筒
手書きを加える冊子・メモ帳 など
実際によくあるご相談
印刷会社で最も多いのは、
「コート紙とマット紙、どちらがいいですか?」というご相談です。
迷ったときは、
写真や色を重視するなら「コート紙」
読みやすさや落ち着いた印象を重視するなら「マット紙」と考えると選びやすくなります。
| 比較項目 | コート紙 | マット紙 | 上質紙 |
|---|---|---|---|
| 光沢 | ◎ あり | × なし | × なし |
| 発色・写真 | ◎ 鮮やか | ○ 良い | △ 落ち着いた |
| 手書き | △ 不向き | ○ 書ける | ◎ 書きやすい |
| 高級感 | ○ 華やか系 | ◎ 上品系 | ○ 自然系 |
| コスト | ○ 標準 | ○ 標準 | ○ 標準(やや安め) |
まとめ

紙は単なる印刷材料ではなく、印刷物の印象を左右する大切な要素です。
どんな人に届けたいのか。
どんな印象を持ってもらいたいのか。
それを考えながら紙を選ぶことで、より伝わる印刷物になります。
「どの紙が合うかわからない…」
そんなときは、ぜひ印刷会社に相談してみてくださいね。
実際の紙見本を見たり触ったりしながら、一緒に最適な紙を選ぶことができます!